弥生のタイムカプセル・環濠
 環濠の中からは、弥生時代の暮らしぶりや遺跡とその周辺の自然環境を知ることもできる手がかりが数多く出土します。
パネル12

 環濠を発掘調査すると、弥生時代の社会や自然環境を知る手がかりとなる土器や石器、木製品、金属器などの他に様々な自然遺物が大量に出土します。
 土器には、他の地域との交流を示すものがあり、石器では、石鏃や石剣、石戈、石斧などが出土し、木製品には、様々な生活品の他に弓や楯などの武器や武具も見ることができます。金属器では、銅剣が出土してます。
 また、自然遺物には、植物の種子や花粉、堅果類、鹿や猪などの骨・角、魚の骨や鱗、蛙の骨格、昆虫の羽、貝殻などが見つかっています。これらの出土品によって、弥生人の食料や集落周辺の環境を探ることができ、稲作や当時の緊張した社会情勢、地域間交流、下之郷遺跡の様子などが解明され、今まで知ることのできなかった二千二百年前の守山が明らかになりました。
環濠は、まさに弥生のタイムカプセルと形容できます。
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