下之郷遺跡で見つかった編み籠と籠目土器
 下之郷遺跡では、これまでの調査で編(あ)み籠(かご)や籠目土器(かごめどき)が出土していますが、すべて籠の部分ばかりで全体をうかがえるものはありません。残った部位からは、網代編(あじろあ)み、ザル編み、六つ目編み、木目編みの4種類の編み方が確認でき籠(かご)と考えられるものの他、1点は編み方の違いから、簾(すだれ)かコザのようなものと思われます。また、縁(ふち)の部分も出土していて、複数の編み方で一つの編みがつくられていることや大変高度な技法(ぎほう)が使われていたことがわかりました。

パネル131出土した編み物

パネル132出土した籠

 籠目土器は、地下2.5m程の井戸の底から出土しました。弥生時代中期の細頸壺(さいけいつぼ)で、ツルをタスキ状に交差(こうさ)させて編んだ痕跡(こんせき)がアリます。今のところ、使われたツルの種類はわかっていませんが、高いところに吊るしたのではないかと考えられます。
パネル133籠目土器

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