年輪年代測定法
パネル21-1年輪変動パターングラフ
 年輪年代法(ねんりんねんだいほう)(年輪年代測定法)とは、樹木の年輪が毎年一層ずつ形成されることを利用して実年代を測定する方法です。樹木の年輪は気象条件による生育の良し悪しが年輪の幅に表れることから、樹木の年輪の詳細なデーターを取りつづけることで、長期間の年輪幅の変化をパターン化することができます。このようにして作成された年輪パターンのモノサシと遺跡などから出土した木材の年輪パターンを照合(しょうごう)することで、実年代を測定します。
パネル21-2年輪パターン
 信楽町(しがらきちょう)(現・甲賀市(こうかし))宮町遺跡(みやまちいせき)から出土した柱根(ちゅうこん)を測定した結果、「続日本紀(しょくにほんぎ)」の記述されている聖武天皇(しょうむてんのう)が紫香楽宮(しがらきのみや)の造営(ぞうえい)を開始した742年と一致する742年と743年の年代が測定されました。
 本市の二ノ畦・横枕遺跡から出土した弥生時代中期の井戸材の測定結果は、考えれれていた紀元後1世紀ごろの年の年代が測定されましたその後の測定結果でも、およそ百年も古い年代が測定され、これまでの年代観が大きく変わりました。下之郷遺跡の楯も紀元前223年の測定年代を得ています。

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