武  器
 下之郷遺跡からは、石鏃(せきぞく)、石剣(せっけん)、銅剣(どうけん)、石槍(せきぞう)、環状石斧(かんじょうせきふ)、あるいは楯(たて)や弓、戈(か)の柄(え)など、石器や武器に由来する出土品が多く見つかっています
 この時期の石鏃は大型化し、殺傷力(さっしょうりょく)も高まり、狩猟(しゅりょう)だけでなく武器としても使用されていました。矢を射る弓や木製の柄に固定する石剣、銅剣も祭りの道具として使用されたものと考えられます。
 戈の柄には、銅あるいは石製の戈が鎌のように装着されます。石槍も長い柄の先に装着されたのでしょう。環状石斧は中央の穴に棒を差し込んで使用したと考えられます。
 このように、弥生時代には石や銅でできた武器が多くつくられ、これは争いや戦いが起こりうる、あるいは起こった緊張(きんちょう)した社会状況にあったことを示しています。
下之郷遺跡から出土した武器・武具
閉じる