研 ぎ 直 さ れ た 銅 剣
 第23次調査では、発掘された3条の環濠(かんごう)のうち、一番外側の環濠の底から銅剣が発見されました。環濠の底の粘土に埋もれていたため、二千二百年を経過した今でも腐食することなく、たいへん保存状態の良いものです。
 この銅剣は、中細形銅剣(なかほそがたどうけん)と呼ばれる種類の剣で、全長23.3cmを計ります。滋賀県では最初の発見で、国内での中細形銅剣の出土例では、最も東に位置しています。 パネル611
 銅剣の切っ先(鋒 おね)が通常より短いため、使用時に折れたか破損(はそん)したものを研(と)ぎ直したと考えられます。
 突起部(とっきぶ)から下の握(にぎ)り部分は、破損していますが、この銅剣が戦いで折れたかのかどうかは明らかではありません。
パネル612
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